オリーブ大事典 - 世界のオリーブ事情
日本と世界の
オリーブ事情を比較
国ごとの年間オリーブ生産量はその年の気候条件によって変動します。それによって輸出入の量も上下しますが、ここ数十年間、生産・輸出量上位の国は変わっていません。輸出入されるオリーブは、オリーブオイルもしくは果実を塩漬けなどにした加工品がほとんど。果実加工品はテーブルオリーブスと呼ばれています。
データで見る各国のオリーブ事情
オリーブの生産量は常にスペインがトップですが、輸出量に関しては年によってはイタリアがスペインを上回ることもあります。これは、スペインで作られたオリーブオイルをイタリアで加工して輸出しているということが背景にあるようです。輸入量で群を抜いているのはアメリカ。2004年に米国食品医薬品局(FDA)がオリーブオイルに限定的健康強調表示を許可したため、健康食品として注目されるようになり、年間約30万トンのオリーブオイルを輸入しています。
日本への輸入については、オリーブオイルはイタリアからが最も多く、その次がスペインです。テーブルオリーブスはスペインからが最も多いですが、その次に多いのはアメリカ。アメリカでは欧州よりも早い段階でオリーブ果実の加工技術が確立したため、日本は品質の良いテーブルオリーブスをアメリカから多く輸入するようになったようです。
各国のオリーブ生産量およびオリーブオイルとテーブルオリーブスの輸出入量(2012~2013年)
○国別年間生産量
スペイン | イタリア | ギリシャ | フランス | ポルトガル | トルコ | オーストラリア | アメリカ | 日本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
オリーブの 生産量 | 11,725,063 | 5,958,082 | 4,080,800 | 56,411 | 740,800 | 3,496,000 | 178,516 | 295,710 | 158.4 |
<データの出所>単位:t(トン)
日本…農林水産省 特産果樹生産動態等調査 平成24年産特産果樹生産動態等調査におけるオリーブ収穫量
日本以外…FAO(国際連合食料農業機関)FAO統計データベース(FAOSTAT) における2012~ 2013年の生産量
○国別年間輸出量
スペイン | イタリア | ギリシャ | フランス | ポルトガル | トルコ | オーストラリア | アメリカ | 日本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
オリーブオイル 輸出量 |
197,600 | 217,600 | 18,000 | 1,700 | 50,500 | 92,000 | 2,500 | 6,000 | データなし |
テーブルオリーブス 輸出量 |
179,300 | 6,200 | 61,500 | 1,700 | 10,300 | 70,000 | 0 | 3,500 | 0 |
合計 | 376,900 | 223,800 | 79,500 | 3,400 | 60,800 | 162,000 | 2,500 | 9,500 | 0 |
<データの出所>単位:t(トン)
IOC(国際オリーブ理事会) 2012年10月~2013年9月(収穫年)のデータ
○国別年間輸入量
スペイン | イタリア | ギリシャ | フランス | ポルトガル | トルコ | オーストラリア | アメリカ | 日本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
オリーブオイル 輸入量 |
54,700 | 79,200 | 0 | 8,900 | 8,100 | 0 | 28,500 | 288,000 | 51,000 |
テーブルオリーブス 輸入量 |
5,300 | 5,500 | 3,900 | 27,300 | 0 | 0 | 17,500 | 143,000 | 4,000 |
合計 | 60,000 | 84,700 | 3,900 | 36,200 | 8,100 | 0 | 46,000 | 431,000 | 55,000 |
<データの出所>単位:t(トン)
IOC(国際オリーブ理事会) 2012年10月~2013年9月(収穫年)のデータ
世界のオリーブ事情
- 世界に分布する
オリーブの品種各生産地で異なる品種のオリーブが栽培されています。さまざまな味や香りのオリーブがあり、1300以上の品種があると言われています。
- 日本と世界の
オリーブ事情を比較オリーブの生産量・輸出入量のデータから、世界各国のオリーブ事情が見えてきます。