オリーブ大事典 - オリーブオイル
イタリアの
オリーブオイル
イタリアでは各地域で様々なオリーブオイルがつくられています。風味のバリエーションが豊富なのがイタリア産オリーブオイルの特長。起伏に富んだ土地であるため大量生産はしていませんが、積極的に最新の技術を導入しており、品質にこだわっています。
イタリアの
オリーブオイル産業の特長
イタリアで生産されているオリーブオイルは年間40万トン~60万トンです。近年、飛躍的に生産量を増加させたスペインには及びませんが、搾油所はスペインの3倍近くあると言われています。
イタリアは多くの都市国家が集まってできた国。古くから都市によって異なる食文化が確立していました。当然、オリーブオイルにもその土地の個性が表れます。それぞれの土地にあった品種が栽培され、栽培と一緒に搾油も行っているところがほとんどです。搾油所の数の多さは、中・小規模の生産者が多いことを示しています。
オリーブオイルの生産が最も盛んな南部プーリア州では、フルーティな風味と香りを味わえるオイルが多くつくられています。中部のトスカーナ州のオリーブオイルは、ピリッとしたほどよい辛味が特長。北部のリグーリア州では軽やかな香りとマイルドな味わいのオリーブオイルが主流です。
またイタリアはEU統一基準のD.O.P(原産地保護呼称)を採用しています。これは指定した地域で栽培から収穫、ボトリングまで行っている製品につけられる表示。その土地ならではの品種を守り、品質の高さを追求している生産者が多いと言えるでしょう。
イタリアのオリーブオイル輸出量は年間20万トン以上になります。日本に輸入されているオリーブオイルの6割はイタリア産であり、日本人にとってもなじみ深いオリーブオイルです。
(参考:IOCウェブサイト http://www.internationaloliveoil.org/)