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オリーブ大事典 - オリーブの起源と歴史

香川県小豆島のオリーブ

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香川県小豆島は日本のオリーブ栽培発祥の地です。国産のオリーブオイル生産地として、100年以上の歴史をもっています。オリーブオイルといえばイタリアやスペインを思い浮かべますが、小豆島で栽培・搾油されたオリーブオイルやその加工品が今、注目を集めています。

小豆島のオリーブの起源

小豆島でオリーブの栽培が始まったのは、1908年(明治41年)のこと。当時の農商務省がオリーブの試験栽培地のひとつとして、香川県の島である小豆島を選び、アメリカ産オリーブの苗木が植えられました。瀬戸内海の気候がオリーブ栽培に適していたこともあって、小豆島のオリーブ栽培は徐々に軌道に乗りました。栽培するオリーブの樹の種類も増え、果実の収穫高も増えていくなかで、オリーブやオリーブオイルは小豆島の特産品として知られるようになります。

小豆島のオリーブの歴史

1950年代(昭和25年~)にはオリーブやオリーブオイルが高級食材・高級化粧品として注目され始め、香川県のオリーブ生産は最盛期を迎えます。
ところが、1959年(昭和34年)にオリーブの輸入が自由化され、低価格のスペイン・イタリア産オリーブオイル・オリーブの塩漬けが市場に出回るようになりました。国内産オリーブの販売は一時低迷。小豆島のオリーブ園も減少してしまいます。
1990年代(平成2年~)に入ると、イタリア料理の人気上昇や健康食品ブームを受けてオリーブの存在が注目され、小豆島での生産も再び活発化してきます。オリーブには動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールを減らすオレイン酸や、抗酸化作用で知られるビタミンE、ポリフェノールが豊富に含まれています。消化吸収を助ける作用もあるので便秘解消に役立ち、ダイエットにも効果的です。
特に一番搾りのオイルであるエキストラバージンオリーブオイルは栄養が豊富であるともに、味や風味、香り、色がよく人気を集めることになりました。最近は小豆島産のエキストラバージンオイルが世界的なコンテストで受賞するようになり、世界に通用する本物のオリーブオイルを生産するまでになっています。

オリーブの島としての観光地化にも力をいれ、近年は旅行スポットとしても人気です。四国香川県といえばうどんを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、小豆島産のオリーブオイルもかかすことのできない特産品なのです。

小豆島のオリーブ製品

小豆島ではオリーブの実をひとつひとつ手摘みしています。そのため小豆島のオリーブオイルは香りや品質がよく、加工品も一味違ったものになっています。その味わいを堪能できるのは小豆島産オリーブオイルをふんだんに使用したドレッシングでしょう。またエキストラバージンオイルを使った美容オイルなどの化粧品もその上品な香りが人気です。
また、オリーブの実の加工品といえばかつてはピクルスが主流でしたが、小豆島にはオリーブの実を日本風の浅漬けにしたものがあります。これは「新漬けオリーブ」と呼ばれており、酢やオイルで加工するのではなく、あく抜きしたあとに塩水に付け込んだもの。オリーブのフレッシュな旨味が味わえると人気のお土産になっています。
このほか、一大産地ならではの製品もあります。オリーブ粉末入りの塩、オリーブ果汁エキスが入った醤油、オリーブを練りこんだ素麺、オリーブ果汁を使ったサイダーやコーラなど、様々なオリーブ製品が開発されています。

今、特に注目されているのが香川県の特産品とオリーブを組み合わせてつくられた「オリーブハマチ」と「オリーブ牛」です。
香川はハマチ養殖の発祥地でもあり、もともと優れた技術を持っていました。香川だけのブランドハマチをつくろうという構想が持ち上がり、研究・試験を進めたところ、オリーブの葉の粉末が入った餌をハマチに与えると、身が酸化したり変色したりしにくくなるということがわかりました。オリーブハマチは、さっぱりとした味わいと適度な歯ごたえが特長。秋から冬にかけては脂がのって特に旨味が増し「奇跡の味」とも言われています。
オリーブ牛は、香川県の黒毛和牛「讃岐牛」にオリーブの搾り果実を与えて飼育した牛のことです。特長は、コクがありながらもさっぱりとした味わいと、やわらかな歯ごたえ。脂身部分も甘くしつこくないと人気です。オリーブのオレイン酸が肉に含まれるので旨味が増し、また抗酸化成分も豊富なので他の和牛よりもヘルシーです。

様々な形でオリーブを存分に堪能できる場所、それが香川県小豆島です。

オリーブ大事典

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