乾燥肌のクレンジングで避けたいのは、皮脂と細胞間脂質の落としすぎです。
そのためには、どのようなクレンジング剤を使う場合でも、とにかく時間をかけないこと。
乾燥肌に加え、皮膚が敏感になっている時や皮膚の表面がささくれ立っている場合は、コットンの使用も刺激になりかねないため、避けましょう。

目元や唇など、落ちにくい化粧品を使っている場合は、専用のクレンジングで別に落とすことをおすすめします。お湯で落とせないタイプのマスカラや、つけまつげ糊を使っている場合は、綿棒などを使ってポイントだけをしっかり落とすようにすると肌への負担が少なくすみます。

乾燥肌の人に適したクレンジングは、汚れは落としても皮脂は落とさないオイルタイプのものです。コットンやティッシュなどでふき取るものよりも、洗顔で洗い落とせるタイプなら刺激も少なく、肌をやさしくケアできます。

乾燥肌のスキンケアでは、洗顔にも時間をかけすぎないことが大切です。
まず、泡が汚れを吸着しやすいように、きめ細かくふわふわになるまで泡立てましょう。泡が細かいほど、洗顔料は肌の汚れを取り込みやすくなり、短時間で汚れを落としやすくなります。
また、ふわふわに泡立った洗顔料は、手のひらと顔の皮膚で摩擦を起こさず刺激を与えにくいというメリットもあります。

洗顔料をしっかりと泡立てたら、顔全体に広げて泡を転がすように洗います。
皮脂汚れが溜まりやすいTゾーン、メイク残りの多い口元や目頭・目じりのくぼみは、優しくなぞるように指先を数回動かして、泡をなじませます。
ほほ・額・あごなどは、泡をクッションにして顔を包み込むように撫でるだけでOK。手でお肌をこすらなくても、洗顔料を充分に泡立てることで汚れはきちんと落とせます。
その後、ぬるま湯ですすぎ残しのないようにしっかりと洗い流しましょう。

また、皮脂を落としすぎないタイプの洗顔料では、洗い上がりがしっとりしているため「落ちていないのかも」と不安になる人もいるかもしれません。しかし、特に乾燥肌にとって必要なのは、汚れをきちんと落としながらお肌に必要なうるおいを残すこと。乾燥肌に適した洗顔料で、洗い方を間違えなければお肌の状態は整っていくでしょう。

乾燥肌のスキンケアで、じっくり時間をかけたいのは洗顔後のお手入れです。
でも、その前に。洗顔後、きれいなタオルでしっかりと水分を取っていますか？
水分がお肌に残っていると、肌に残っていた水分が蒸発すると同時にお肌の中の水分も一緒に蒸発してお肌につっぱりを感じることがあるかもしれません。
化粧水は、洗顔後のタオルドライでしっかりと水分を取った肌に使いましょう。化粧水に配合されている水分は蒸発しにくくなっていますので、目元や口の周りなど乾燥しやすいところは重ね付けしても良いでしょう。

顔全体、そして乾燥する部分に重点的に化粧水をなじませたら、乳液やクリームを使います。
基礎化粧品は、油分が多いほど後から使うメイク用品、特にファンデーションが崩れやすくなります。
ですから、化粧水の重ね付けをする方が、クリームの重ね付けよりもメイクがきれいに仕上がって長持ちしやすくなるのですね。

乾燥もメイクのくずれも特に気になる！という方は、化粧水のあとに美容オリーブオイルを顔全体になじませてみてください。オリーブオイルなら、少量でも薄いヴェールのようにオイルがお肌を包み込み、オリーブオイル特有のなじみやすさでスーッとお肌に浸透^※していきます。表面はさらりとしながらも、しっとりうるおいのあるお肌が続きます。
※浸透は角質層まで

乾燥肌のスキンケアでは、「すばやく洗って、じっくり保湿」が重要なポイントです。
クレンジングと洗顔は時間をかけずに手早く、反対に保湿は時間をかけて、ていねいに行いましょう。
水分保持力の強いしっとり肌を作り上げるには、正しいお手入れを重ねていくしかありません。
乾燥肌に対する正しいスキンケアを身に着けて、しっとりつややかな美しい素肌を育てていきましょう。