石鹸の成分表に「純石けん」という表示がされているのを見たことがありませんか？
純石鹸というのは「石けん素地」でできている石鹸のことを言います。
では「石けん素地」とはどういったものなのでしょうか。

石鹸は牛脂やラードといった動物性脂や、椿油、オリーブオイル、パームオイルなどの植物油をアルカリで煮て作ります。
これらの油脂（脂肪酸）と、水酸化ナトリウム（苛性ソーダ）や水酸化カリウム（苛性カリ）といったアルカリ成分を混ぜたものが、石鹸の元「石けん素地」と呼ばれます。

石鹸の性質は「石けん素地」となる油脂の種類によって異なります。
お肌の皮脂が多い人は、皮脂の主成分であるスクワレンや洗うのが得意な牛脂やパーム油主体の石鹸を使うとさっぱりした洗い心地が得られます。

乾燥肌の人は、しっとりとした洗い上がりになる、オレイン酸が多く含まれているオリーブオイル主体の石鹸がおすすめです。
お肌の皮脂を奪うことなく洗顔できるオリーブオイル石鹸は、乾燥肌の人にこそ使ってほしい洗顔石鹸です。
自分のお肌の性質やコンディションに合った洗顔石鹸を選ぶようにしましょう。

「オレイン酸」は、お肌にうるおいを与える脂肪酸の一種で、皮脂成分の約40％を占めています。
オリーブオイル石鹸の原料になるオリーブオイルの成分のうち実に70～80％がオレイン酸なのです。

皮脂と同じ成分を持つオリーブオイルは、お肌へのなじみが良く、保湿効果も高いので乾燥肌の人にぴったりのオイルです。そんなオリーブオイルを使ったオリーブオイル石鹸は、必要な皮脂を洗い落としすぎないため、洗顔後でもお肌がしっとりと潤います。

また、オリーブオイルにはお肌を保護する働きのあるリノール酸も含まれています。
リノール酸は、角質からの水分蒸発を防ぎ、乾燥や肌荒れからお肌を守ります。

他にも、バリア機能を高めるビタミンEや、お肌を健やかに保つポリフェノールなど、お肌のコンディションを整える成分が含まれています。

ですが、オリーブオイル石鹸がお肌に優しいからといって、ごしごし擦ったり、長く洗い続けていたりすると、お肌に負担がかかります。
オリーブオイル石鹸で洗顔をするときは、やさしく撫でるように洗ってくださいね。
洗顔後は石鹸の成分がお肌に残らないように、ぬるま湯で充分にすすぎます。
熱いお湯だと、必要な皮脂まで洗い流してしまう可能性があります。

オリーブオイル石鹸には、100％のピュアオリーブオイルで作られたものや、パームオイルやココナッツオイルなどを混ぜて作られた配合系のものがあります。
オリーブオイル主体の石鹸は、オレイン酸が豊富に含まれているので、肌なじみがよくしっとりしますが、固まる力が弱いため、お湯に溶けやすいという特長があります。

オリーブオイル石鹸は、余分な皮脂を浮かして落としてくれますが、お肌に必要な皮脂はちょうどよく残します。オリーブオイルの力で汚れを浮かしながら、お肌にうるおいを残してくれる石鹸です。

オリーブオイル石鹸にはお肌に必要な保湿成分が多く含まれており、使い続けることでお肌が清潔になったり、化粧水や美容液のなじみやすい、柔らかなお肌に仕上がります。オリーブオイル石鹸による洗顔は、シンプルながらも美肌への近道なのです。

こだわりのオリーブオイル石鹸で、しっとりスベスベなお肌を手に入れましょう！