乾燥肌の原因には、どのようなものがあるのでしょうか。
お肌の水分を保持しているのは、皮脂膜・天然保湿因子（NMF）・細胞間脂質という３つの要素です。何らかの原因で、これらの機能が低下すると保湿能力が下がり、お肌は乾燥してしまいます。機能が低下する主な原因には、次のようなものがあります。

原因1：気候の変化

私たちの体は気温の変化に応じて体温調整を行っています。
冬は特に血液の循環が滞りがちで、体中に栄養が行き届きにくくなり、皮膚の代謝も低下します。春から夏にかけては紫外線が増加しますし、冷房や、夏から秋にかけての気温変化・空気の乾燥なども、乾燥肌になる原因です。
四季の変化にともなって、お肌は一年中乾燥の危機にさらされているのです。

原因2：間違ったスキンケア

・クレンジング＆洗顔
クレンジングや洗顔など、毎日のスキンケアが思わぬ乾燥肌の要因をつくっている可能性もあります。
しっかりメイクを落とそうとオイルで何度もこすったり、ゴシゴシ洗顔したりすると、角質層を傷つけるだけでなく、お肌の水分を守る大切な細胞間脂質（セラミド）や天然保湿因子（NMF）まで落とすことになりかねません。

・化粧水＆パック
化粧水＝保湿のためのもの、と思われる方は多いでしょう。でも、乾燥肌の場合は水分をキープできない状態になっているため、たっぷり化粧水をつけても充分に保湿できているとはいえません。また、化粧水を浸したパックを長時間つけていると、お肌がふやけて角質層の保湿成分が流出し、逆効果になってしまうこともあります。

乾燥したお肌は思っている以上にデリケートです。正しいスキンケアを心がけましょう。

乾燥肌にとって、不足している水分を補うことはもちろん、補った水分を「保持」することが大切。そのためには油分が欠かせません。その油分として最適なのが、オリーブオイルです。その理由は、オリーブオイルに含まれる特有の成分にあります。
オリーブオイルには、ビタミン（皮膚を保護するビタミンE、お肌の弾力を保つビタミンA）や、角質浸透作用のあるスクワレンなど、美容にいい成分が含まれています。中でも「オレイン酸」が豊富であることがオリーブオイルの特長です。

お顔の肌の皮脂成分のうち、約40％を占めるのがオレイン酸です。そしてオリーブオイルの成分中には、なんと70〜80％もオレイン酸が含まれています。
お肌をうるおす皮脂の主要成分であるオレイン酸が豊富だから、オリーブオイルは肌へのなじみがよく、高い保湿効果が期待できるのです。

料理に使うオリーブオイルを、「食べられるのだからスキンケアにも使えるのでは？」と思われる方も多いかもしれません。実際、化粧品や美容に関する記事サイトでは、食用オリーブオイルを使った美容法が紹介されていたりしますよね。
けれど、食用のオリーブオイルを美容に使うのは、お肌にとってあまり好ましくありません。
なぜでしょうか。
実は同じ「オリーブオイル」でも、食用と美容用とでは、ろ過の精度や品質管理の仕方が異なります。
美容オリーブオイルは、搾油を行うときに発生するオリーブ由来の不純物(果肉や繊維)などを徹底的に取り除きます。これに対して食用のオリーブオイルには、それらが入っているものがあります。
健康にいいと評判の食用オリーブオイルですが、これをスキンケアに使用した場合、果肉や繊維が原因となり肌トラブルが起こることもあるため注意が必要。
また、お肌に浸透しにくく、使用感もベタベタ、テカテカします。
ですから、スキンケアには食用のオリーブオイルではなく、美容の用途に合わせて製造管理された専用のオリーブオイルを使うようにしてくださいね。

オレイン酸にビタミンE・A、スクワレンなど、オリーブオイルにはうるおい成分がたくさん含まれています。そのため、乾燥肌の方こそオリーブオイルの効能を実感しやすいといえるでしょう。
またオリーブオイルは、クレンジングから保湿、マッサージまで、あらゆるスキンケアに活用できる優秀な美容オイルです。天然100％オリーブオイルの化粧品をトータルでスキンケアに取り入れることで、お肌が本来の力を取り戻し、やわらかく健康な素肌になっていくことでしょう。